長い夏休みや冬休みは、子どもたちが“体を大きく育てる”チャンスでもあります。
でも、外遊びや運動の機会が減りがちな現代。
「体力が落ちている」「家でダラダラしがち」「運動不足が心配」という声もよく聞かれます。
そこで今回は、小学生の年齢別におすすめしたい「自宅トレーニングメニュー」を理学療法士の視点でご紹介。
「楽しく・カンタンに・続けやすい」運動メニューで、親子で体の基礎をつくりましょう!
■小学校低学年(1〜2年生):体の使い方・バランス感覚を育てる
●この時期に大事なポイント
- さまざまな動きを遊びの中で経験すること
- バランスやリズム、全身の協調運動の土台を作ること
●おすすめ自宅メニュー
- 動物歩き(クマ歩き・カニ歩き・ワニ歩き)
- 手足を使い、全身で「まねっこ」しながら部屋の中を進む
- 体幹やバランス、腕・脚の筋力を楽しく育てる
- 片足立ちチャレンジ
- 両手を広げて、片足で10秒間バランス(慣れたら目を閉じてみる)
- バランス力・集中力アップ
- けんけんパ・ジャンプ遊び
- カーペットや布テープで線や輪を作り、ケンケン・ジャンプ
- 脚力、リズム感、下肢の安定
- クッションバランス
- クッションや座布団の上に立ってバランス遊び
- 体幹・足首の安定、転倒予防の力がつく
- なわとびチャレンジ(室内は短い縄やタオルでもOK)
- 「何回跳べるかな?」をゲーム感覚で
■小学校中学年(3〜4年生):筋力・敏捷性・体力アップ
●この時期に大事なポイント
- 基本的な筋力や柔軟性を高める
- さまざまな動きを組み合わせることで“運動神経の回路”をつくる
●おすすめ自宅メニュー
- スクワット・ジャンプスクワット
- 正しい姿勢で10回×2セット。膝がつま先より前に出ないよう注意。
- 脚力・体幹強化
- ラダー風ステップ運動(テープや雑誌で代用可)
- 床にテープで四角を作り、ステップやジャンプを繰り返す
- 敏捷性・リズム感・俊敏性アップ
- 逆立ちや壁倒立(できる子向け)
- 安全な場所で壁に足をつけて10秒静止
- 体幹・腕力・バランス
- ボール投げ・キャッチ(ソフトボールやタオルボールで)
- 投げ方や受け方の練習、的当てなど
- 空間認知・協調運動
- ストレッチ体操(開脚、前屈、体側伸ばしなど)
- 柔軟性・ケガ予防に
■小学校高学年(5〜6年生):持久力・応用力・体のコントロール
●この時期に大事なポイント
- 筋力や持久力、正しいフォームの習得
- 自分の体の動きを意識的にコントロールすること
●おすすめ自宅メニュー
- ランジ(足を前後に開いて腰を落とす運動)
- 片脚ずつ10回×2セット
- 脚力・バランス・体幹強化
- プランク(うつ伏せで肘とつま先で体を支える)
- 30秒キープ×2セット(姿勢が崩れないように注意)
- 体幹の安定・姿勢保持
- サーキット運動
- ジャンプ・腕立て・腹筋・もも上げ・バランスなどを組み合わせて連続で実施(1種目20秒〜30秒)
- 持久力・全身持続力アップ
- タオルを使った肩回し・体側伸ばし体操
- 肩こり・猫背・柔軟性対策
- 自分の目標を決めて挑戦
- 例:なわとび100回、逆上がり練習、5分間ジョギングなど
- 目標設定が継続のやる気につながる
■親子で楽しく続けるコツ
- 毎日決まった時間に「運動タイム」を作る
- できたこと・がんばったことを記録したり、シールやスタンプで「見える化」するとモチベーションUP
- 「できた!」を一緒に喜び、家族で拍手
- 親御さんも一緒にチャレンジすることで子どもも楽しめる
- 無理せず“楽しく続ける”ことが一番大事
■まとめ
夏休みや長期休暇こそ、親子で体を動かすチャンス。
年齢や発達段階に合った運動メニューを無理なく取り入れて、「体の基礎力」をしっかり育てましょう。
- 小学生低学年は「いろいろな動きを楽しむ」ことから
- 中学年は「筋力・敏捷性・協調性」
- 高学年は「持久力・正しいフォーム・自己管理力」
家の中でも、少しの工夫とアイディアで「からだを育てる運動」は十分できます。
ケガに気をつけて、楽しい夏休みをお過ごしください!
すこっぴーラボでは、お子さん一人ひとりの特性や動きの特徴を丁寧に見きわめ、その子に合ったサポート方法をわかりやすくご提案しています。
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