「何して遊んだらいいの?」「この年齢でどんな遊びが発達にいいの?」
子どもたちの外遊びの機会が減っている今、年齢や発達段階に合った遊びを知っておくことはとても大切です。
外遊びは、筋力やバランス、感覚統合、社会性や創造性まで多くの力を育てる“発達の宝箱”です。
本記事では、理学療法士の視点から、年齢別のおすすめ外遊びリストとその発達的な意義を詳しく解説します。
■0〜2歳:全身を動かす“原始的な体験”が土台
●おすすめ外遊び
- ベビーカー散歩・抱っこでのお出かけ(外気や自然の刺激を五感で感じる)
- 公園での「はいはい」「よちよち歩き」
- 芝生や土の上での“ハイハイレース”や“ゴロン遊び”
- 砂遊び・水遊び・落ち葉拾い
- 親子での「追いかけっこ」「おいでおいで」
●発達的意義
- 重力に逆らって動くことで、体幹・バランス感覚・筋力の基礎を作る
- 手や足でさまざまな素材(砂、葉っぱ、水、石)を触り、触覚・固有感覚を刺激
■3〜5歳:遊びを“組み合わせる”創造的な時期
●おすすめ外遊び
- 公園の遊具(滑り台、ブランコ、シーソー、鉄棒、ジャングルジム)
- 追いかけっこ・だるまさんがころんだ
- シャボン玉・風車・お絵描き(チョークなど)
- 砂場で山やトンネル作り、水路作り
- 石跳び・ケンケンパ・縄跳び
- ボール転がし、蹴る、投げる(小さなボールでOK)
●発達的意義
- 全身の筋力・バランス・敏捷性(アジリティ)を高める
- 手足の協調運動、目と手・足の協応性が育つ
- 友だちとルールを作ったり、まねしたりすることで社会性・言語発達も促進
■6〜8歳:ルールのある遊び・グループ活動が増える
●おすすめ外遊び
- キックベース・サッカー・ドッジボール・鬼ごっこ
- 鉄棒の逆上がり・のぼり棒・うんてい
- 縄跳び(二重跳び・長縄)
- 木登り・石垣登り・高低差のある場所での遊び
- 自転車・一輪車・ローラースケート
- 宝探し・スタンプラリーなど“探検系”遊び
●発達的意義
- ルールを守って協力したり、競い合う中で自己コントロール力・協調性が身につく
- さまざまな運動パターンで空間認知力やタイミング調整が発達
- 新しい動きや技に挑戦し、“できた!”という自己効力感が得られる
■9〜12歳:複雑な運動やチームスポーツ・長時間活動も
●おすすめ外遊び
- バスケットボール・野球・サッカー・テニスなど球技全般
- 鬼ごっこ(変則ルールや大人数)、ドッジボール、リレー
- 長距離ランニング・サイクリング
- キャンプ・登山・ハイキング・川遊び
- 地域のスポーツクラブ・習い事の活用
- フリスビー・バドミントン・スケートボードなど新しい道具遊び
●発達的意義
- 高度な戦略やチームワーク、役割分担を経験
- 持久力・瞬発力・判断力のバランスよい発達
- チャレンジ精神や失敗からの立ち直り(レジリエンス)が育つ
■年齢を問わずおすすめの「自然体験」「身体活動」
- 森林浴や川遊び、磯遊び、虫取り、野外観察
- 落ち葉のプールや泥遊び、雪遊び
- ピクニックや遠足、野外クッキング
- 季節ごとの生き物や植物探し
自然の中での活動は、五感への刺激や「自分の体を思いきり使う」体験に直結します。
■外遊びの工夫と注意点
- 安全面の確認(帽子・水分・虫刺され対策・服装など)
- 「やりたくない日」や「苦手な遊び」も無理に強制せず、いろいろな体験を“楽しめる”工夫が大事
- 保護者も一緒に参加したり、見守ったりすることで安心感UP
- 「できた!」をたくさん認めて自己肯定感アップ
夏場は熱中症の注意も必要です。
こちらの記事も一緒に読んで注意しながら外遊びを行っていきましょう。
夏バテに効く栄養素とは?──子どもも大人も元気に夏を乗り切るための食事と食材選び
■まとめ
子どもたちの外遊びは、発達段階ごとにその内容やねらいが異なります。
しかし、共通して大切なのは「体全体を使って、のびのびと遊ぶ」こと。
- 遊びの中で体幹・バランス・筋力が育つ
- 友だちとの関わりや、自然体験が心も豊かにする
子どもたちが「自分に合った」「楽しい」と感じる外遊びを、年齢や成長に応じて選び、
日々の生活に無理なく取り入れていくことが、体力や運動神経、自己肯定感の土台づくりにつながります。
もちろん、子供の発達には個人差も大きい物です。
年齢だけにとらわれず、一人一人の子供に合った遊びや支援をしていきましょう。
※すこっぴーラボでは、お子さん一人ひとりの特性や動きの特徴を丁寧に見きわめ、その子に合ったサポート方法をわかりやすくご提案しています。
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