冬休みに入ると、
「スマホやゲームの時間が増えてしまう」
「注意したほうがいいのは分かっているけど、どう関わればいいのか分からない」
そんな戸惑いを感じる保護者は多いと思います。
特に、
- 切り替えが苦手
- 集中の波が大きい
- 生活リズムが崩れやすい
といった発達が気になる小学生低学年の子の場合、
「このままで大丈夫?」という不安は自然なものです。
この記事では、
スマホ・ゲームを「良い/悪い」で切らず、
発達の視点から、冬休み中の付き合い方を整理します。

まず知っておきたい「国の目安」
国のガイドラインでは、
子どものスクリーンタイム(テレビ・スマホ・ゲームなど)は
1日2時間以内を目安としています。
ただし、これは
「2時間を超えたら即ダメ」
というルールではありません。
本来の目的は、
- 睡眠
- 運動
- 生活リズム
といった成長に欠かせない時間を守ることです。
数字そのものより、
日常生活が保たれているかを見る視点が大切です。
発達の視点で大切なのは「時間」よりも中身
最近の研究や報告では、
「何時間使ったか」よりも、
どう使っているかが重要だと考えられています。
例えば、
- 寝る直前まで使っている
- 一人で延々と受動的に見ている
- やめる時に毎回大きなトラブルになる
こうした使い方は、
睡眠や情緒の安定に影響しやすいとされています。
一方で、
- 時間が決まっている
- 親と会話しながら使う
- 使ったあとに別の活動へ移れている
場合は、
必ずしも大きな問題になるとは限りません。
なぜ冬休みはトラブルが起きやすいのか
冬休みは、
- 生活リズムが崩れやすい
- 習い事が休みになる
- 外遊びが減る
といった条件が重なります。
その結果、
スマホ・ゲームが「調整役」になりやすいのです。
- 親が忙しい時の待ち時間
- 予定がない時間の穴埋め
- 気持ちを落ち着かせる手段
として使われること自体は、
決して珍しいことではありません。
問題になるのは、
それしか選択肢がなくなる状態です。
発達が気になる子ほど「やめさせる」は難しい
発達が気になる子の場合、
- 楽しいことからの切り替え
- 見通しのない終了
- 急な中断
が特に難しいことがあります。
そのため、
「もうやめなさい!」
という対応は、
親子ともに疲れてしまう結果になりやすいです。
大切なのは、
やめさせる技術ではなく、終わりを設計することです。
冬休みに意識したい3つの付き合い方
① 時間より「区切り」を先に決める
- ○分やったら終わり
- この動画まで
- このステージまで
終わりが見えることが、切り替えを助けます。
② 使う時間帯を固定する
特におすすめなのは、
午前中 or 昼過ぎまで。
夜に近づくほど、
睡眠への影響が出やすくなります。
③ 代わりになる時間を用意する
「ダメ」だけでは続きません。
- 短い外遊び
- 家で体を動かす遊び
- 一緒におやつを食べる
スマホの後に何があるかを用意すると、
切り替えが楽になります。
できなくても、守れなくても大丈夫
ここまで読んで、
「全部は無理かも」と感じたなら、
それはとても自然です。
- 守れない日があってもいい
- 冬休み中ずっと理想通りでなくていい
大切なのは、
親子で消耗しすぎないことです。
スマホ・ゲームは、
「減らすべき敵」ではなく、
使い方を調整する対象です。
まとめ:冬休みのスマホ・ゲームは“設計”で変わる
- 国の目安は「基準点」であって絶対ルールではない
- 発達の視点では「時間」より「使い方」
- やめさせるより、終わり方を整える
- 完璧を目指さなくていい
冬休みは、
うまくやる期間ではなく、試す期間です。
少しずつ、
その家庭、その子に合った付き合い方を
見つけていければ十分です。
「今日より少し楽だった」
そう感じられたら、
それはもう前進です。
スマホとの付き合い方について以下の本も参考になります。
興味のある方は一読をおススメします。


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