冬休みに入ると、
「習い事がない時間、どう過ごせばいいんだろう」
「このままダラダラして大丈夫かな」
そんな不安を感じる保護者は少なくありません。
特に、
- 集中が続きにくい
- 切り替えが苦手
- 動きが不器用に見える
など、発達が少し気になる小学生低学年の子の場合、
「何かやらせたほうがいいのでは」と考えてしまいがちです。
でも、冬休みは
「頑張らせる期間」ではなく、「試してみる期間」でもあります。
この記事では、
- 無理に頑張らせなくていい理由
- 家で気軽にできる過ごし方
- できなくても大丈夫な考え方
を整理しながら、
「やってみようかな」と思えるヒントを紹介します。

冬休みに不安を感じやすいのは、自然なこと
冬休みは、生活リズムが変わりやすい時期です。
- 朝起きる時間がずれる
- 外出や運動の機会が減る
- 習い事が休みになる
こうした変化は、大人でも調整が難しいものです。
子どもであれば、なおさらです。
特に発達が気になる子は、
「いつも通り」が崩れることで不安定になりやすいことがあります。
だからこそ、
「うまく過ごせない=親のせい」
「何もしない=成長しない」
と考える必要はありません。
まずは、
冬休みは乱れやすいもの
と理解することが大切です。
「何をさせるか」より大切な視点
冬休みになると、
「運動させたほうがいい?」
「ドリルをやらせるべき?」
と、“内容”に意識が向きがちです。
ですが、発達の視点では、
「何をするか」より「どんな状態で過ごすか」が重要になります。
- 安心できているか
- 失敗しても否定されないか
- 自分で選ぶ余地があるか
こうした土台があって初めて、
活動が「経験」として積み重なっていきます。
冬休みは、
成果を出す期間ではありません。
「試してみる」「合うかどうかを見る」
それくらいの位置づけで十分です。
家でできる、試しやすい過ごし方
ここからは、
特別な道具や教材がなくてもできることを紹介します。
どれも、
「毎日やらなくていい」
「できなくてもOK」
が前提です。
① 体を動かす“ちょっとした遊び”
寒くて外に出にくい時期でも、
短時間の動きは十分意味があります。
例)
- クッションをまたぐ・避ける
- 床にテープを貼って線の上を歩く
- その場ジャンプを数回だけ
ポイントは、
回数や上手さを求めないこと。
「やった」「やらなかった」ではなく、
「少し体を使った」でOKです。
② 生活の中で“役割”を持つ
運動や勉強でなくても、
発達につながる経験はあります。
例)
- 洗濯物を運ぶ
- テーブルを拭く
- お風呂の準備を手伝う
これらは、
- 体の使い方
- 手順の理解
- 自分が役に立つ感覚
につながります。
「うまくできたか」ではなく、
「一緒にやった時間」を大切にしてみてください。
③ 一人で遊ぶ時間を、あえて止めない
冬休み中、
一人で黙々と遊ぶ時間が増える子もいます。
「ずっと同じ遊びだけど大丈夫?」
と不安になることもありますが、
集中して遊べているなら、それも大切な時間です。
途中で口出しせず、
- どんな姿勢で
- どれくらい続くか
を観察するだけでも、
子どもの理解につながります。
できなくても、続かなくても大丈夫
紹介したことを、
「やらなきゃ」と思う必要はありません。
- 嫌がった
- すぐ飽きた
- 1回で終わった
それでも問題ありません。
冬休みは、
「向いているかどうかを知る期間」です。
やってみて合わなければ、
それも大切な情報です。
冬休みは“準備期間”でもいい
習い事がない冬休みは、
何かを伸ばすチャンスであると同時に、
一度立ち止まる時間でもあります。
- 少し楽になった
- 家で過ごす感覚がわかった
- 子どもの特徴に気づけた
それだけでも、
冬休みは十分意味のある時間です。
「ちゃんとさせられなかった」
ではなく、
「一緒に過ごした」
そう捉えてみてください。
まとめ
- 冬休みに不安を感じるのは自然なこと
- 頑張らせるより、試してみる視点で
- 家でできることは、ほんの少しでいい
- できなくても、続かなくても問題ない
冬休みが終わる頃、
「少し気持ちが楽になった」
そう思えたなら、それは十分な成果です。
無理のないペースで、
その子なりの時間を過ごしていきましょう。



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