発達が気になる子が疲れやすい原因とは?身体の視点から解説

グレーソーン

― 気持ちの問題ではなく“身体”から考える ―

「まだ何もしていないのに疲れたと言う」
「学校から帰ると、ぐったりして動けない」
「休みの日も横になっていることが多い」

発達が気になる子を育てていると、
こうした“疲れやすさ”に悩む場面は少なくありません。

一方で、
「気持ちの問題なのでは?」
「体力がないだけでは?」
と言われ、戸惑う親御さんも多いのではないでしょうか。

ですが、こうした疲れやすさは
気合いや性格だけでは説明できないケースが多くあります。

この記事では、
発達が気になる子が疲れやすい理由を“身体の仕組み”から整理していきます。


疲れやすさは「活動量」より「消耗の仕方」で決まる

疲労というと、
「たくさん動いたから疲れる」
と考えがちです。

しかし実際には、
同じ活動をしていても、消耗の大きさは人によって違う
ということが分かっています。

ポイントは
どれだけエネルギーを使わずに動けているか

  • 無意識にできる動きが多い → 疲れにくい
  • 毎回“頑張って”動いている → 疲れやすい

発達が気になる子の場合、
この「無意識でできる部分」が少なくなりやすいことがあります¹⁾²⁾


発達が気になる子が消耗しやすい3つの身体的理由

① 感覚情報の処理にエネルギーを使っている

学校や外出先には、
音・光・人の動き・触覚刺激など、
多くの感覚情報があります。

発達が気になる子の中には、
こうした刺激を強く・細かく受け取る傾向がある子もいます。

その結果、
「ただ座っているだけ」
「話を聞いているだけ」
でも、脳はフル回転。

本人が意識しなくても、
情報を整理するだけでエネルギーを消耗している状態になります。

これは努力不足ではありません。
神経の特性によるものと考えられています。


② 姿勢や身体の安定に余計な力を使っている

座る・立つ・歩くといった基本的な動作は、
本来は自動的に行われるものです。

しかし、
身体の安定がうまく作れない場合、

  • 姿勢を保つ
  • バランスをとる
  • 体を支える

こうしたこと一つひとつに
意識的な力や緊張が必要になります。

つまり、
周りの子が“楽に”できている動きを、
毎回「頑張って」行っている状態。

この積み重ねが、
「すぐ疲れる」「長く集中できない」
につながることがあります。


③ 自律神経の切り替えに時間がかかりやすい

活動するときは交感神経、
休むときは副交感神経が働きます。

この切り替えがスムーズだと、
疲れても回復しやすくなります。

一方で発達が気になる子の中には、
緊張状態が抜けにくい子もいます。

  • 学校で気を張り続ける
  • 切り替えが多い環境で緊張が続く
  • 家に帰ってもすぐにオフになれない

その結果、
「ずっとONのまま」で疲れがたまりやすくなります。


学校から帰ると動けなくなるのは「回復反応」のことも

「家では荒れる」
「帰宅後は何もしたがらない」

こうした様子を見ると、
心配になるのは自然なことです。

ですが、
学校で頑張っている子ほど、
安心できる場所で力が抜けることがあります。

これは、
サボっているのではなく
回復しようとする身体の反応と捉えることもできます。


家庭で大切なのは「体力をつける前に、消耗を減らす視点」

疲れやすい子を見ると、
「体力をつけなきゃ」
と考えがちです。

もちろん体力は大切ですが、
その前に意識したいのが
無駄な消耗を減らすこと

  • 姿勢を整えやすい環境
  • 緊張を抜く時間
  • 短時間で終わる運動
  • 呼吸やリラックスの工夫

「頑張らせる」よりも
「整えてあげる」ことで、
結果的に疲れにくくなる子もいます。


まとめ|疲れやすさは“怠け”ではない

発達が気になる子の疲れやすさは、
気持ちや根性の問題ではなく、

  • 感覚処理
  • 身体の安定
  • 神経の切り替え

といった
身体と神経の使い方が関係していることがあります。

見方が変わると、
声のかけ方や関わり方も自然と変わります。

「今は疲れやすい状態なんだ」
そう理解することが、
子どもにとって一番の支えになるかもしれません。

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